スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告  |  EDIT  |  Top↑
2011.01.03 (Mon)

零れ落ちる旋律~ビシェール&フレアージュ

【無愛想エルフカップル】

mabi2011_2_1.jpg

錬金術師のビシェールと、作曲家のフレアージュの物語


こんばんは、葉佩伽耶です。

マビで私はキャラを3種族の男女一人ずつもってますが、そのうちメイン伽耶と
サブメイン夏夜以外は全キャラ結婚してまして(*ノノ)キャ
嬉しいことに、全て私の大好きなフレがお相手だったりします。

参照:
マビノギ MYキャラ紹介

んで、1番最初に結婚した三女カヤは結婚式・二次会・その後etcで二人の
個性をバリバリ出しましたので、特に綴るエピソードは必要なかったので
省略(何

3番目に結婚した長男ビシカは、お相手のフレぺぱちゃんとブログで
エピソードを綴り合ったのです。
それが楽しくて、ついつい他の結婚したキャラ達の結婚エピソードも
考えてしまいました(*ノノ)キャ

今回は2番目に結婚した次男ビシェールと、お相手は合奏仲間れいりんこと
レイリィの作曲担当キャラ、フレアージュの恋物語をご紹介。


※以下、いわゆる二次創作的にキャラ設定が確立したお話です。
その手のものが苦手な方は、ここで閲覧をストップしてくださいませ。




 







フィリアはいつものように、砂混じりの風が吹いていた。
生まれつき視力の弱い青年にとって、いくら自分と同じ種族であるエルフの
故郷とはいえ、この砂風には辟易していた。

めんどくさい。

彼の思考は、この言葉にぶつかると、途端にあらゆる分野のものでも
放棄してしまう。
今日は首長のカスタネア様に呼ばれたのだが、この砂風で行く気力が
全て吹っ飛んだ。

まぁいい。
後日改めて訪問しようと、少しでも砂風がマシな場所へと移動する。
と、砂風の音色に混じって、リュートの音が聞こえてきた。
その音に惹かれるように、青年はリュートの音の主の方へと足を向ける。

mabi2011_2_2.jpg

弾いていたのは、まだ幼いエルフの少女。
少女の紡ぎだす旋律は、どこか懐かしくて、温かくて。
青年が少女に近づいたその時、少女は自分以外の誰かが居ることに
驚いて、真っ赤になってその場を走り去ってしまった。

後に残された青年は、少女の奏でていた旋律を忘れられず、また会える
ことを女神に祈った。
──その祈りは、青年が生まれて初めて祈りだった。




青年の名はビシェールという。
薄い萌葱色の髪と、水色の瞳のエルフであり、錬金術を学んでいるため
エルフの村フィリアには滅多に訪れない。
錬金術が盛んなタルティーンに居を構え、連日学んで……

「聞いてくれよ、ビシェール! 俺、やっとウィンドミルがランク5に
なったんだよ!」

静かに学びたいところだが、実直鈍感バカ兄のビシカが何かと

「兄ちゃんに何でも頼ってくれよ!」

と、押し付けがましさMAXの厚意とい名の邪魔をしに来る。
最近は恋人が出来たと喜んで、鬱陶しい惚気をしに来る。
以前、ダンバートンの本屋に買い物へ行った際、その恋人ハニーデュー嬢を
紹介されたが、

ビシカ兄貴曰く「笑顔を絶やさない、明るく根気のある少女」
ビシェール曰く「黒いオーラの笑顔を絶やさない、負の執念はご立派女」

とまぁ、全く印象が噛み合わない。
しかも、ハニーデューはビシェールに黒のオーラを悟られたことを
判っているようで、

「よろしくお願いします、ビシェールさん(はぁと&黒オーラ)」
「こちらこそ(不適な笑み&絶対零度のオーラ)」

と挨拶を交わしたのは今も鮮明に覚えてるんだが……このバカ兄貴は
二人がにこやかに挨拶してくれて嬉しかったとのたまった。
誰かこの兄貴の脳を、ぶん殴ってでも目覚めさせてくれ……。


話がそれた。


「……何度でも言ってるが、俺は静かにここで錬金術を学んでいるんだ。
邪魔だ、帰れ」

冷たくそう言い放っても

「そんな、照れなくてもいいんだぜ? ビシェールは可愛いなぁ」

……一度ならず、二度、三度、この毎日快晴な脳みその兄を、封印して
しまいたい衝動にかられながらも、何とか理性を保つビシェール。
いや、一度衝動が抑えきれず、フォレストゴーレムを召喚して、兄貴に
スマッシュ撃ったことは、ある。
なのにケロリとして、むしろ嬉々として、ゴーレム相手に戦い始めたっけ。

mabi2011_2_92.jpg

すると、そのやり取りを見ていた周囲の人々が集まってきて、ビシカ兄貴を
中心にして、錬金術vs戦士といった祭り状態になった。
錬金術のスキルにボロ負けしても、不屈の闘志で挑み続け。
ビシカの屈託の無い笑顔と真面目な性格は周囲の人に好かれ、あっと
言う間にタルティーンの人々に受け入れられた。
その人の輪から、一歩下がるようにしてビシェールはそれを見ていた。

何故、相手の力が上だと認めてもなお、戦うんだ?
出来ないものは諦めればいい。
努力する時間が無駄なだけだ。

そう、冷めた表情で見つめているビシェール。

何故、兄貴はいつもあんなに一所懸命なんだ?
何故、兄貴は恥ずかしくもなく、人に好かれ、人を好きだと言えるんだ?
俺は……俺には、わからない。
……わかりたくもない。




数日後。
カスタネア様に来訪が遅れていることを咎められ、再度フィリアに向かうと、
また、あのリュートの音が聞こえてきた。
今度は見つからないように、身を隠すハイドのスキルを使って、そっと
音色がよく聞こえる場所まで近づいた。

mabi2011_2_3.jpg

彼女の紡ぎだす音色は優しく、細く遠くに響き渡るような不思議な音色で、
聞いていると気持ちが温かくなる。
子守唄のような、心ごと包み込んでくれるような音色。

その音色が、プツッと途切れた。

「フレア、私はあんたに買い物を頼んだはずよ!?」

見た目はビシェールと同じぐらいの背格好の女性エルフが、怒りよりも
呆れた表情でリュートを奏でていた少女に言い放った。

「……ごめ、ん、なさい。いま、すぐ、いってき、ます」

か細い声でフレアと呼ばれた少女はリュートを背負い、慌てて走り出した。
少女が去ると、残された女性はひとりごちる。

「全く、そんなビクビクしなくてもいいのに。何年一緒に暮らしても
なつかない可愛げのない娘だこと」

ため息と共に、その場を去る。

何となく。
何となくその言葉を聞いて、ビシェールは胸にイラつきを覚えた。
何でなのか判らず、それ以上ビシェール自身も考えなかった。


その日から、その少女のリュートの音が聞きたくて、苦手なフィリアを
何度も訪ねるようになったビシェール。
どうやら人一倍人見知りで、恥ずかしがり屋の少女を驚かさないよう、
いつもハイドで少女から見えないようにして聴いていた。

少女の方はといえば。
実はハイドで誰かが近くに居る気配を感じていた。
初めは恥ずかしいやら恐ろしいやらで逃げ出そうとも思ったけれど、
その人は、自分に配慮して、その場でじっと、自分のリュートを
聴いているだけのようだ。

フレアは、自分の演奏をたった一人でも聴いてくれる喜びが、知らない人
への恐怖や羞恥を上回った。
様々な曲を演奏した。
フィリアに古くから伝わる民謡や、人気演劇団の舞曲。
自作の曲も全て弾いた。
その人はどの曲も、じっと聴いていてくれた。

……その人が訪れない日は、寂しい、とまで思うようになっていた。




ある日。
ビシェールがいつものようにフレアのリュートを聴きにやってくると、
音色がいつもと違っていた。

mabi2011_2_5.jpg

音色の一つ一つが雨粒のような……涙の粒のような、そんな哀しい音色。
その曲を弾き終え、フレアはその場を去ってしまった。
その後姿に、何かが光って零れるのが見えたような気がした──




それから10日経った。
フレアはあれ依頼一度もリュートを奏でに来ない。
ビシェールはそれでも、もしかしたら今日は来るかもしれないと、
淡い期待と共に通った。
そう、淡い期待。
少し前のビシェールなら、そんな確率の低い事に体力を使うなんてバカ
げていると思っていたのに。
それでも、聴きたい。
あの音色を。
聴かずにはいられない。
あの少女の紡ぎだす音色を、ビシェールは求めて、何日も通った。


少女見た最後の日から、1ヵ月後。
リュートの調べが聞こえてきた。
ビシェールはその場へかけつけた。
ハイドするのも忘れて。

mabi2011_2_4.jpg

少女はいきなり目の前に現れた青年の姿を見て、驚いた。
リュートを持ってその場から逃げようとした途端、青年に手を取られた。

「待ってくれ!」

ビシェールは自分でも驚くほど、必死な声を出していた。
他人がしているなら鼻先で笑ってしまうような行動を、今、自分ガしている事に
驚きつつも、少女の手を力強く握り締めた。

「待ってくれ、お願いだ。俺は……君の音が好きなんだ……っ!
俺には、君の音色が必要なんだ……」

違う。
違う、言いたいのは、一番伝えたい言葉は違う。
心が悲鳴をあげる。
二度と彼女の音色を失うのは嫌だ。
二度と彼女を見ることが出来ないのは嫌だ……!

と、何かが乾いた地面に零れた。

0011.jpg

ビシェールの涙、だった。

「君が、必要なんだ。君が、好きなんだ」

涙を零しながら、「頼む」と呟く青年を見て、少女から恐怖が解けた。
ああ。
この人がずっと私のリュートを聴いていてくれた人。
そして。
……私を必要だと初めて言ってくれた人。

「わたし……」

フレアはか細い声で応えた。

「わたし、しゃべるの、へただし、あの。あの。あの…」

真っ赤になって、なんとか言葉を紡ぎだそうとするフレア。
その様子を見て、ビシェールはふっと笑って

「大丈夫。君の心はリュートから聴いていたから。無理に喋ろうと
しなくていい。俺は、その君の心の音色に惹かれたんだ」

ビシェールの率直な言葉に、更に真っ赤になるフレア。

「あ、ありが、とう。わたし、もね、うれし、かった。きいて、くれる、
ひとが、いて……」

と、少しずつ言葉をつなげていたその時

「フレアー? そろそろ出発するよー!」

以前、フレアに買い物を促した女の呼び声が聞こえた。

「……どこかに、行くの?」

ビシェールが問うと

「……、わたしの、父さま、先月、なくなったの。ずっと、病気で、ふせって、
たの。でも、でも……もう……っ」

ぽろぽろと涙が溢れてくるフレア。
……ああ、だから、あの日の泣いているような音色だったのか……。

「フレアー? どこにいるのー!? 早く戻ってらっしゃい」

なおもフレアを呼ぶ女性の声。

「あの女性はフレアのお姉さんかい」

ビシェールが問うとフレアは首を振る。

「いとこ、なの。私、もう、身寄り、ない、から。ミレシアン、だし…」
「……ふぅん」

ビシェールの目が光った……ような気がした。

「フレアー!?」
「わ、私、もう、行かな……きゃっ!」

フレアが声の主の元に行こうとした瞬間、ビシェールのペットに強引に
乗せられた。

mabi2011_2_6.jpg

そのままビシェールが呼び声の主の元に行き、その場に居た人々を
驚かせる。
当のフレアは驚きと恥ずかしさで真っ赤になって、ビシェールの背に
顔を隠していた。

「はじめまして、ビシェールと申します。この度はこのお嬢さんの伴侶として
ご挨拶に参りました」

いきなりの結婚宣言に、引越し先へ向かおうとした人々は驚き、フレアも
顔を上げてビシェールを見た。

「……君が、必要だって言ったろう? 嫌かい? 嫌って言われてもさらってく
つもりだけど、ね」

有無を言わせない笑顔でそう言うビシェールを見て、フレアは目を見開き、

「わたし、で、いいの、ですか?」

と、細く問う。

「君が必要なんだ」

真剣な眼差しのビシェールに、涙を零しながら笑顔でフレアは「はい」と、
ビシェールにしか聞こえない声で言った。

「そういうわけで、彼女は私が住んでいるタルティーンに連れて行きます。
では、皆様ごきげんよう」

呆気にとられている一行を残して、大空に飛び立った。

mabi2011_2_7.jpg


「まだ君の名前きいてなかったね」

フィリアの上空でフレアに話しかけた。

「俺はビシェール。君と同じミレシアンだ。タルティーンで錬金術を
学んでいるんだ。君の名は?」
「…フレアージュ」
「いい名前だね。フレアって呼んでもいいかな?」
「…はいっ」

と、ビシェールがいきなり笑った。
肩越しに笑っているのを察したフレアは首をかしげた。

「俺たち、名前も知らないまま、婚約、か」
「…!」
「まぁいいか、お互い惹かれあってるなら問題ない」

嬉しそうにそう言ったビシェールの言葉に、フレアも微笑んだ。

mabi2011_2_8.jpg


「そうだな、強引ついでに」

タルティーンへ向かっていた翼がくるんと逆方向へ進み始めた。
フレアは驚いた。
フィリアに戻っている……?
……何故?

飛行ペットはフィリアのとある場所に着地した。

「…ここ……!」

mabi2011_2_9.jpg

「結婚しよう、フレアージュ。俺の奥さんとして、タルティーンに
連れて行きたい」
「えっ!? えっ、あの!?」
「返事は?」
「…っ、はいっ」

にっこり笑うビシェール。
それを真っ赤な顔で見上げるフレアージュ。

告白されて、名前を知って、その日に結婚式。

mabi2011_2_91.jpg

フレアージュは目が回りそうだった。
今まで誰一人として、自分を必要としなかった世界が一気に
幸せに包まれた。

満足気に嫁フレアージュを乗せてタルティーンの自分の家に向かう
ビシェール。
ビシカ兄貴の気持ちが、少し解ったような気がする。
本当に欲しいのなら、一所懸命になるしかないんだな。
それが外野にどう見られようと、かまうもんか。
自分を変えてくれたフレアージュ。

「一生手放す気はないぞ、奥さん?」

唐突に言われて慌てふためいて、リュートを落としそうになるフレア。



その日から。
タルティーンの片隅の小さな家から、澄んだリュートの音が聞こえるように
なった。

傍らには難しそうな本を読み、何かの実験をしているビシェール。
疲れてふっと顔を上げると、フレアージュに微笑んで、また本に夢中になる。
その姿を幸せそうに微笑んで見守り、リュートを奏でるフレアージュ。
静かな幸せが今日もまた、紡がれてゆく。


Fin


【個人的ビシェールイメージ曲「Girl」by TM NETWORK】
Girl -TM NETWORK(youtube)
Girl -TM NETWORK(goo歌詞)
(※動画を埋め込みにしてないのは、SSと切り離したかった為です)


関連記事

テーマ : マビノギ - ジャンル : オンラインゲーム

20:57  |  マビノギ(キャラ話)  |  TB(0)  |  CM(3)  |  EDIT  |  Top↑

きゃー(*´ω`*)
意外と、情熱的だったのね!ビシェにいさまは!
でも、その情熱は、フレアねえさまの時だけなのね~
かっこいいわ(*´∀`)

そして、滅多に見られない二人の笑顔もw
きっと、二人っきりだと、見れる笑顔なのね(*´ω`*)

タルティーンに行ったときは、
きっとこの街のどこかで、二人が穏やかに(たまにアニキと乱闘?起こしつつ)、
過ごしているんだなって思って、訪れたいと思います。


それにしても・・・


変身もの期待したのに!(違
蓮華 |  2011年01月03日(月) 23:16 | URL 【コメント編集】

∪・ω・)ノおつかれさまですー

フレアは完全に作曲専用キャラですが、
まさか設定に組み込まれるとは・・・

式のSS、アングル的にフレアの虚ろな目が
見えてなくてよかったです(笑)

それにしても、恥ずかしいワー(*ノノ)

レイリィ |  2011年01月04日(火) 01:07 | URL 【コメント編集】

蓮華しゃん>

情熱的つーか、なんつーか。
自分で設定・綴っておきながらなんだけど、どう読んでも

「幼女拉致」

としか思えんのですが……(--;
まぁ、幸いフレアが同意してるからいっかぁ。
タルティーンはきっと、静かにリュートの音が聞こえてるか
「帰りやがれ馬鹿兄貴!」といった怒号が聞こえてるか
どっちかだと思います……後者は思い切り近所迷惑orz

>変身もの期待したのに!(違

本編じゃやらんと、ゆーたでしょ!w


れいりん>

フレアは前に綴った「ビシカのホワイトデー」で既に出演してて、
個性はその時点で、勝手に確立させてもらいましたわ(^ヮ^)

>式のSS、アングル的にフレアの虚ろな目が
>見えてなくてよかったです(笑)

おーのーれーが、いきなりフレアの容貌変えるから、どうやって
誤魔化しゃいーのか、困った苦肉の策だぞ!

>それにしても、恥ずかしいワー(*ノノ)

書いてる本人が一番恥ずかしかったです(*ノノ)キャ
気分は乙女ゲーのシナリオライター(何
葉佩伽耶 |  2011年01月04日(火) 12:38 | URL 【コメント編集】

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除に必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

この記事のトラックバックURL

→http://sakurayukimau.blog96.fc2.com/tb.php/779-2037b314
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック


▲PageTop

 | HOME | 

カレンダー(月別)

プロフィール

Myキャラ紹介

最近の記事

記事のカテゴリ

最新コメント

最近のトラックバック

アクセス・反応の多い記事

ブログ内検索

カウンター

リンク

著作権etc

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。